死ぬ前の熱帯魚はどのような変化があるのか?品種別の寿命もご紹介

アクアリウムとも呼ばれ、自宅で魚が泳いでいる姿を見て癒されると人気の熱帯魚。鳴き声やアレルギーも無いため、ご自宅で飼われている方や今後購入を検討されている方も多いのではないでしょうか。

今回は人気の熱帯魚の寿命から死ぬ前の変化などについて詳しくご紹介します。

この記事の監修者

高間 健太郎(獣医師)

高間 健太郎
(獣医師)

大阪府立大学農学部獣医学科を卒業後、動物病院に勤務。診察の際は「自分が飼っている動物ならどうするか」を基準に、飼い主と動物の気持ちに寄り添って判断するのがモットー。経験と知識に基づいた情報を発信し、ペットに関するお困り事の解消を目指します。

種類別の寿命

種類別の寿命

熱帯魚の寿命は2~5年ほどですが、中には10年ほど生きる種類もいます。

この章では熱帯魚の寿命を種類別にご紹介します。

グッピー

グッピーの寿命はおよそ1~2年と言われており、飼育環境が良ければ3年ほど生きる場合もあります。

ネオンテトラ

ネオンテトラは寿命およそ2年と言われており、熱帯魚の中でも短いほうです。

カクレクマノミ

カクレクマノミの寿命はおよそ5~10年と言われており、中には20年ほど生きる場合もあります。

ベタ

ベタの寿命はおよそ1~3年と言われています。

アロワナ

アロワナの寿命はおよそ10年と言われており熱帯魚の中では長寿です。中には30年ほど生きる個体もいますので、最期までお世話ができるか考えてから飼いましょう。

エンゼルフィッシュ

エンゼルフィッシュの寿命はおよそ5~7年と言われています。

アベニーパファー

アベニーパファーの寿命はおよそ3年と言われています。

アカヒレ

アカヒレの寿命はおよそ2年と言われています。熱帯魚の中では比較的丈夫で、飼いやすい種類とも言われています。

コリドラス

コリドラスの寿命はおよそ3~5年と言われており、中には15年生きる場合もあります。

長生きさせる秘訣

長生きさせる秘訣

寿命の短い熱帯魚でも個体の生命力や、飼育方法によって一緒にいられる時間は変わってきます。そこでこの章では、熱帯魚を長生きさせる秘訣をご紹介します。

個体の選び方

元気な個体を選ぶ方法は、「ヒレの状態」「目の状態」「鱗の状態」を確認して、病気や怪我がないか確認するようにしましょう。また、他の魚との様子を見て性格や相性を見ることも大切です。お店で熱帯魚へのエサやりを見学できる場合はその様子を観察するといいでしょう。

水の環境

熱帯魚にとって住む場所である水の環境はとても大事です。それぞれの熱帯魚によって適切な水温や水質が異なります。熱帯魚の種類に合わせて、水温や水質を安定させてあげましょう。また、水槽の水が汚れすぎないように定期的に清掃してあげることも大切です。ボトルアクアリウムなど小さな容器での飼育は特に水質が悪化しやすく、ろ過装置もつけられないため掃除の時間はしっかりと確保しましょう。

飼育環境

同じ水槽で熱帯魚が過密になりすぎると、魚にとってストレスになってしまい病気になるリスクが上がってしまいます。また、魚同士のトラブルになることもあります。一方で少なすぎると群れる習性のある熱帯魚にとっては孤独感を覚えてストレスになってしまうこともありますので、特性に合わせて飼育するようにしましょう。

食事

人間も同じものばかり食べていると栄養が偏ってしまいますよね。魚も同じで、一種類のエサだけでは栄養が偏ってしまうことがあります。バランスよく栄養が取れるように食事内容にも気を付けてあげましょう。また、エサの与えすぎも肥満になって病気のリスクを上げてしまうことがありますので、注意が必要です。

気をつける病気や事故

気をつける病気や事故

熱帯魚に多い病気や事故、対処方法についてご紹介します。もしもの際にお役立てください。

白点病

白点病は熱帯魚がかかりやすい代表的な病気です。原因であるウオノカイセンチュウという菌が熱帯魚に寄生し、白いポツポツが体に表れます。痛みを伴うため熱帯魚が水槽の中で体をこすりつけるような行動を見せます。対処法はメチレンブルーという成分が入った薬を使います。また、ウオノカイセンチュウは25℃付近の低温を好むため、水温を徐々に30℃ほどに上げることも効果的です。

こしょう病

白点病と似ていて、体にこしょうのようなポツポツが表れます。原因はウーディニウムという菌が熱帯魚に寄生することで病気になります。初期の段階では見た目には出ず、対応が遅れてしまうため重症化することも多いです。ウーディニウムは光合成をすることで栄養を得ているため、太陽の光を入れない、電気を消すなどして数日間暗くすることが効果的です。

尾ぐされ病・口ぐされ病

カラムナリスという菌が熱帯魚に寄生することが原因です。ヒレの先端が白く濁って感染したところが赤く充血することからはじまり、症状が進むとヒレ全体や尻尾が白く濁って裂けていきます。初期段階では、塩水浴によって症状がよくなることもあります。

運動性エロモナス病

エロモナス・ハイドロフィラという菌が原因で、松かさ病や鱗赤病・ポップアイを発症することがあります。松かさ病は鱗が逆立ち、鱗赤病は体の一部が赤くなり、ポップアイは眼球が飛び出るなどの症状が表れます。運動性のエロモナス菌は25~30℃の気温を好むため、22℃ほどの低温にするといいでしょう。また、塩水浴や殺菌灯を用いることも効果的です。

非運動性エロモナス病

エロモナス・サルモニシダという菌が原因で、穴あき病になってしまうことがあります。一部の鱗が充血しだんだん全体に広がっていくような病気です。病気が進行すると、鱗が落ち筋肉が見えてきます。非運動性のエロモナス菌も20℃程度の低温を好むため、水温を30℃ほどに上げて、塩水浴や殺菌灯を用いることも効果的です。

飛び出し

熱帯魚が飛び出さないように蓋をしている人も多いと思いますが、エアホースやフィルターパイプなど思いもよらない場所から飛び出してしまうこともあります。遊泳性が高い熱帯魚の場合は、細かな穴はスポンジなどを詰めておくといいでしょう、飛び出しは早期発見が大切なので、作業をした後などは熱帯魚がきちんといるか数を数えるようにしましょう。

熱帯魚同士のケンカ

様々な種類の熱帯魚を混泳させると華やかで美しい水槽になるため、複数の熱帯魚を混泳させる方も多くいらっしゃいます。しかし相性が悪いと縄張り争いが起きたり、立場の弱い個体や体調の悪い個体をつついていじめるといった熱帯魚同士のトラブルが発生します。水槽内のレイアウトを変えたり一時的に隔離して飼うことで、縄張りがリセットできますので試してみましょう。また、基本的に先に水槽に入っている魚=立場が上となることも覚えておきましょう。

死ぬ前の予兆

死ぬ前の予兆

熱帯魚の寿命が訪れた場合、毎日熱帯魚の様子を見ていれば気付くことが多くあります。

この章では熱帯魚が死ぬ前に見せる症状についてご紹介します。

動かない

死ぬ前の熱帯魚は動かなくなることがほとんどです。じっとしていることが増えたら、寿命が近く体力が少なくなってきているサインなので覚悟をしましょう。ストレスや病気などで体力が落ちていて、動けなくなっていることもあります。

体や目の色が変化

熱帯魚は死ぬ前になると体の色がくすむ、目が白く濁るなどの変化が見られます。目の濁りは水質や病気など原因が他にある場合もあります。

ヒレや骨の変形

老化により背中が曲がったり、うろこが剥がれる、ヒレが裂けるなど見た目に変化が現れることもあります。寿命が近づいている可能性があります。

エサを食べない

死ぬ前の熱帯魚はエサを食べなくなることが多いです。寿命が近づくとエサを取るエネルギーも少なくなります。しかし、何らかの病気や他の魚に怯えているなどストレスで食欲不振になることもあります。

やせ細る

死ぬ前は痩せ細るという症状が見られることが多くあります。ただし、ストレスや病気などでエサを食べられず痩せている場合もあります。

死んだあと

死んだあと

熱帯魚が亡くなってしまったあとはどのように対応すればいいのでしょうか?この章では熱帯魚が亡くなってしまったあとに、してあげられることを順番にご紹介します。大切な家族である熱帯魚を、丁寧に送り出してあげましょう。

①水槽から出す

死んでしまった熱帯魚をそのままにしておくと、水質が悪くなり元気な熱帯魚にまで悪影響を及ぼすことになります。熱帯魚が死んだことを確認したら、まずは水槽から出してあげましょう。

②魚の様子を見る

死んだ魚の様子を見て何が原因で亡くなったのか検証しましょう。感染症の場合は水槽の中にいる他の熱帯魚も危険なため対応しなくてはいけません。

③水槽を確認

他に弱っている熱帯魚はいないか、水槽の状態などを確認しましょう。感染症が疑われる場合は迅速な対応が必要です。

④供養する

死んでしまった熱帯魚は供養してあげましょう。ご自宅が私有地の場合は庭などに埋めて供養する方も多くいます。しかし、感染症で亡くなってしまった場合は、病原菌が発生してしまうこともあります。そのような菌を持った熱帯魚を野良猫など他の動物が掘り起こしてしまえば、病原菌を広げてしまうリスクもあります。

そのため、熱帯魚の供養は、遺体をキッチンペーパーやティッシュで包みお清めの塩を振り、今までの感謝を伝えて、ビニール袋に入れて縛った上で普通ごみとして出すのがおすすめです。

普通ごみに出すことに抵抗がある場合は「自治体に引き取ってもらう」「ペット火葬に依頼する」などして供養することがおすすめです。最近のペット火葬業者は熱帯魚の火葬に対応しているところも増えており、遺骨を残せる場合もあります。

まとめ

熱帯魚も大切な家族です。少しでも長生きしてもらえるように飼育環境を整え、毎日観察するようにしましょう。

熱帯魚はたくさん飼っていることも多く、一匹一匹の様子を見ることが難しいこともあると思いますが、感染症などになった場合は他の魚たちにも影響を及ぼすこともありますので、早めの対応が大切です。

また、死ぬ前の症状を見せている場合でも早期発見することで元気になることもありますので、変化に気付いた際はすぐに対応するようにしましょう。

この記事の執筆者

執筆者

ペット火葬
ハピネス 編集部 J・N

愛するペットちゃんとのお別れによって心に深い悲しみと不安を抱えた飼い主様を支えられるような、わかりやすく正確な記事作成を心掛けています。自分のこと以上に大切な家族を思いやることができる優しい心を持った飼い主様の力になれるように努めます。

ご相談・お見積もり無料ペット火葬ハピネスは日本全国対応

※許認可の関係等で現在対応できない地域も
一部ございます。

ペット火葬ハピネス
公式SNS
SNS

Twitter instagram facebook YouTube

ペット火葬ハピネスは、Twitter・Instagram・Facebookなど各種SNSも配信中。 ペットちゃんを飼っている方に役立つ情報を日々発信しております。
また、ペット火葬ハピネス公式YouTubeアカウントでは、ペット火葬に関することや、ペットちゃんの飼い主様に役立つ情報を動画でわかりやすくご紹介しております。 ぜひご活用ください。

ペット火葬ハピネスは
全国対応
AREA

ペット火葬ハピネスは
最短10分で駆けつけます!

最愛のペットちゃんが亡くなってどうしたらいいかわからない。
ハピネスはそんな飼い主様に寄り添って最良のカタチでペットちゃんを
お見送りするお手伝いをいたします。
ペットちゃんが安らかに眠れるよう旅立ちの準備をいたしましょう。

※許認可の関係等で現在対応できない地域も一部ございます。

ご相談・お見積もりペット火葬・葬儀の
ことならハピネスへ

大切で大好きな家族だからこそ、
真心を込めて。