ペット火葬は自宅でもできる?その他の選択肢は?

一昔前はペットちゃんが亡くなったは遺体を庭に埋葬する方が多かったですが、現在では住宅事情の変化や衛生的な観点からも難しくなっています。そのため、ペットちゃんの火葬を希望される飼い主様も増えてきました。

このページではペット火葬について詳しくご紹介すると共に、日本のペット供養の現状にも少し触れてお伝えします。

この記事の監修者

高間 健太郎(獣医師)

高間 健太郎
(獣医師)

大阪府立大学農学部獣医学科を卒業後、動物病院に勤務。診察の際は「自分が飼っている動物ならどうするか」を基準に、飼い主と動物の気持ちに寄り添って判断するのがモットー。経験と知識に基づいた情報を発信し、ペットに関するお困り事の解消を目指します。

ペットの火葬は自宅でもできる?

ペットの火葬は自宅でもできる?

愛情と共に一緒に過ごしてきたペットちゃんの死後、自らの手で手厚く供養してあげたいと思う人も多いでしょう。この章では「ペットちゃんを自宅で火葬することができるのか」について解説します。

自宅で火葬は行えない

まず前提として、ペットちゃんの火葬は自宅では行えないことを覚えておいてください。

種類を問わずペットちゃんの遺体は一般廃棄物であり、廃棄物を家で焼却することは法律違反となるためです。

火葬用の設備とは

一般的にペットの火葬を行っている施設には専用の火葬炉があり、800~1200度の火力を出すことができます。また一次燃焼、二次燃焼と二段階に分けることで未燃焼ガス(煙・有害物質・臭い)の発生を防ぎ、できるだけ短時間で燃焼から冷却までを行い、きれいに遺骨が残るようになっています。

しかし、仮に自宅で火葬をしようと思った場合、これほどの高温を出すことは難しいです。なにより、近隣への煙や臭い、有害物質の散布など大変な迷惑が掛かってしまいます。

以上のことから、自宅でペットの火葬を行うことは、不可能といえるでしょう。

火葬はどこに依頼するのか

火葬はどこに依頼するのか

火葬を依頼できるところは役所・自治体、ペット葬儀業者、ペット霊園などがあります。

役所や自治体に依頼する場合は、事前に予約を行い、斎場までペットちゃんの遺体を運ぶ必要があります。対して、ペット葬儀業者やペット霊園に依頼する場合も事前予約は必要ですが、火葬する日時に融通を利かせてくれるメリットがあります。

またペット葬儀業者の中には「訪問火葬」といって火葬炉を供えた専用の車で自宅まで訪問し、その場で火葬してくれるサービスを行っているところもあります。

次の章で火葬の種類について詳しくご紹介しますので、個別対応の有無、費用の差などを参考にしてみてください。

要望に合わせて選べる火葬の種類・設備

要望に合わせて選べる火葬の種類・設備

火葬の方法は3種類から選ぶことができ、また火葬設備という面からも2種類から選ぶことができます。

3種類の火葬方法

1:一任合同火葬

担当スタッフにペットちゃんの遺体を預け、他のペットちゃんと一緒に火葬します。「寂しくないようにお友達と一緒に旅立ってほしい」と思う飼い主様におすすめの方法です。しかし合同で火葬を行うため、どの子の骨か判別できなくなり、まとめてペット霊園や合同供養塔などに納骨されます。費用面では火葬の種類の中で一番安価になります。

メリット:安価、ペットちゃんが寂しくない、立ち合いが辛い人向き


デメリット:立ち合いできない、収骨できない、遺骨を持ち帰ることができない

2:一任個別火葬

担当スタッフにペットちゃんの遺体を預け、飼い主様のペットちゃんを個別に火葬します。返骨を希望する場合には担当スタッフが収骨します。「しっかりと送ってあげたいけれど、焼かれるところは辛くて見られない」という飼い主様におすすめの方法です。費用面では「一任合同火葬」と「個別立ち合い火葬」のちょうど間くらいになります。

メリット:個別に送ってあげられる、お骨が返ってくる

デメリット:火葬に立ち会いたい・収骨を自分でしたいという場合は向かない

3:個別立ち合い火葬

飼い主様立ち合いのもと、個別でペットちゃんの火葬をします。火葬後は飼い主様の手で拾骨し、収骨します。「最後まで側にいてペットちゃんを送ってあげたい」「自分の手で遺骨を拾ってあげたい」という飼い主様におすすめの方法です。費用面では3種のうち、一番高値になります。

メリット:側で見送れる、自分の手で拾骨できる、遺骨を持ち帰れる、自身の宗教に則って送り出すことができる

デメリット:高価

2種類の火葬設備

1:ペット霊園施設での火葬

霊園の場合は出棺やお見送り、拾骨、納骨まで行え、人間の葬儀同様にペットちゃんを送ることができます。

メリット:丁寧な弔いができる、立ち会える

デメリット:ペットちゃんの遺体を運び込む必要があり、移動に車がないと困難

2:訪問ペット火葬

火葬設備を備えた特別仕様の車が自宅まで訪問し、その場で、または飼い主様の希望の場所で火葬してくれます。「斎場まで遺体を運ぶ車がない」「家族全員と一緒に思い出の場所で見送りたい」「高齢の家族もいるので自宅で見送りたい」などの要望がある飼い主様におすすめです。

メリット:ペットちゃんの遺体を運ばなくて良い、ペットちゃんの好きな場所で見送れる

デメリット:地域によっては郊外に出て火葬しなくてはいけない場合がある

ペットの存在価値

ペットの存在価値

2020年の内閣府の調査結果によると、なんらかのペットを飼っていると答えた人が全体の36.7%で、内訳としては「犬」63.8%、「猫」28.1%、「魚類」13.3%(複数回答)となっています。同じく2020年に一般社団法人ペットフード協会が行った調査によると、犬の飼育頭数は848万9千頭、猫は964万4千頭との結果が出ています。

この年は感染症の拡大でステイホームが推奨される環境の下、自宅での癒しを求めて犬や猫などのペットを飼う人が増えたのはご存知の方も多いと思います。中には安易に飼い始める人もいるようですが、一度飼い始めたなら、飼い主の責任、家族の責任として、ペットちゃんがその一生を全うする最期の時まできちんと世話をして見守っていく覚悟も必要です。

※参考サイト

「動物愛護に関する世論調査」 内閣府

「令和2年 全国犬猫飼育実態調査」 一般社団法人ペットフード協会

大切な家族は心を込めてお見送りを

ひと昔前とは違い、今やペットは家族の一員として何者にも代えがたい大きな存在になっています。ある人にとっては自分の子供のような、またある人にとっては兄弟姉妹のような絆を感じている人も多いでしょう。
しかし私たち人間と比べるとその寿命は短く、いずれは別れの時が訪れます。どんなに悲しくてもそれを避けることはできません。だからこそ、その時を迎えた際には、心を込めて弔ってあげたいですね。

これからのペット供養のあり方

これからのペット供養のあり方

自治体でのペット火葬の多くが「一任合同火葬」を行っており、自治体によっては一般ゴミと一緒に燃やされるところもありました。しかし近年、ペットちゃんの存在が私たちにとってより大きく、身近なものになってきたことを受け、動物愛護の観点からも一般ゴミと一緒に焼かれるところは減りつつあります。また「一任個別火葬」を行って返骨してくれる自治体も増えてきました。


ペット葬儀業者やペット霊園のサービスもどんどん飼い主様の気持ちに寄り添って、内容の多様化が進んでいます。それに伴い、供養方法についても手元供養として安置しながら花を手向けたり、おやつを供えたり、忌日(四十九日・百箇日、一周忌など)に供養を行ったり、遺骨をアクセサリーにして身に着けるなど人によってその方法は様々です。

しかし「ペットちゃんと一緒にお墓に入りたい」という思いを持った飼い主様の願いが叶うお墓はまだまだ少なく、ペットちゃんのお見送りが思うように決められないことが多いのもまた事実です。時代や人の意識の変化に合わせて、ペットちゃんに関わる法律の整備も含め「ペット供養のあり方」をみんなで検討していく必要がありそうです。

まとめ

「大切なペットちゃんの火葬を自宅でできるのか」を中心にお話ししてきましたが、結論としては「自宅では難しい」ということが分かりました。火葬を依頼する場合は自治体やペット葬儀者、ペット霊園など様々な選択肢から、ご自身のご要望にあわせて最適なものを選ぶようにしましょう。

ペットちゃんの存在は人の生活にとって大きくなり続けていますが、日本の法整備はまだまだ追いついていないのが現状ですが、ペットちゃんを天国へと送り出す際にはできる限りのことをしてあげて、後悔を残さないようにしたいものですね。

この記事の執筆者

執筆者

ペット火葬
ハピネス 編集部 J・N

愛するペットちゃんとのお別れによって心に深い悲しみと不安を抱えた飼い主様を支えられるような、わかりやすく正確な記事作成を心掛けています。自分のこと以上に大切な家族を思いやることができる優しい心を持った飼い主様の力になれるように努めます。

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